夫・妻の浮気とともに、DV(ドメスティック・バイオレンス、家庭内暴力)でお悩みになる方もあります。

こういったケースもあります。

「夫が浮気をしているが、その話をすると暴力をふるう。怖くて離婚が切り出せない」

「妻が浮気をしているようだが、離婚の話をしても断られる。妻が家計をすべてにぎっており、浮気調査の費用が捻出できない。どうしても離婚したい」

「浮気をやめてほしいと話をしたが、『お前がなっていないから仕方ないだろう』『家庭の居心地が悪いからだ』と言われる。離婚は世間体が悪いからと拒否された」

 

それまで暴力を一切ふるわない人だったのに、浮気について責められたなどから、突発的に暴力をふるい、それが続くことがあります。
暴力によって浮気や離婚の話をしなくてすむ、浮気は続けられる――そう短絡的に考えるケースも。
他にも、浮気相手にいれこんでしまい、配偶者を罵倒する、けなす、生活費を家に入れないといったこともあります。

また、妻側からのDVでのお悩みも増えています。
叩かれる、蹴られる、物を投げられるなどの他、罵倒される、行動を監視する、他との連絡を禁止するなどもDVにあたります。
女性よりも男性の方が、他の方へ相談できずに長期化することも少なくありません。
DVを受けているのであれば、できるだけ早く他の方へ相談し、対応するようにしましょう。

DVに関しては、被害を受けていても、「ちょっと夫(妻)が嫉妬深い」「暴力といっても軽いものでたいしたことはない」とおっしゃる方もあります。
でも、継続的にDVを受けている場合、感覚が麻痺し、危険性がわからなくなったり、無力感が強く行動しづらくなったりすることも。
また、内容がエスカレートしたことで、大怪我や命の危険性につながることもあるのです。
DVがあるのに、「自分だけが我慢すればいい」と思うのは危険です。

肉体的に暴力を受けた場合はすぐ病院へ行き、たとえ軽症でも診断書をとっておきます。
暴言は録音、されたことについては日付がわかる形でメモし、後で第三者へ説明できるようにしておきましょう。

暴力が続く、あるいは怪我をするレベルであれば、家から避難しましょう。
このとき、貴重品(通帳、カード、印鑑等)、身分証明(免許証、パスポート、年金手帳など)も持ち出すようにします。

実家や親戚などに身を寄せる方もありますが、配偶者が押しかけてくる可能性があれば、居所がわからないよう、アパート等への移動を行うのも方法です。
なお、危険性が高い場合は、すぐ警察で相談なさった方がいいでしょう。

家から避難する場合は、子供を連れていきます。
今までは子供に暴力をふるっていなくても、配偶者がいなくなったことで、子供に暴力がむかうことがあるためです。

浮気に関しては「不貞行為」の立証ができれば、離婚の際に有利な条件を得ることができます。
また、浮気相手への慰謝料の請求もできます。
可能であれば、家を出る前に、DVの証拠と共に浮気の証拠を確保すること。
それと共に、弁護士さんと相談し、離婚準備を行われることをおすすめします。