夫・妻のどちらから一方が離婚を希望しているが、もう一方が応じない――
こういったことは少なくありません。

次のようなケースもあります。

「浮気をしている夫が、浮気を問いつめたら逆ギレ。それでも、世間体が悪いから離婚に応じないと言う」

「浮気をした妻が、離婚話をすると泣くばかり。その後に子連れで実家に帰ってしまい、話し合いができず、離婚に合意しない」

こんなときに、離婚希望の理由が「法定離婚原因」(法的に認められる離婚理由)であれば、調停や裁判で離婚することができます。

法定離婚原因となるもの

・不貞行為

配偶者と浮気相手の不貞行為(肉体関係を伴った浮気)です。
映画を一緒に見ていた、食事だけのデートや、ドライブ、手をつないで歩いていたなどでは、不貞行為にあたりません。
ホテルや自宅への出入り、泊まりがけの旅行など、不貞行為があるとい一般的に判断されるものになります。
浮気の期間や回数にもよりますが、通常、不貞行為が証明できれば、配偶者が拒否しても、調停や裁判で離婚をすすめることが可能です。

・悪意の遺棄

配偶者が自宅に帰らない、生活費を入れない、ギャンブルで使い込む、などです。
ただし、仕事での単身赴任、病気・療養等での別居や、失業して生活費を入れられないなど、正当な理由がある場合は例外となります。

・強度の精神病となり、回復の見込みがない

配偶者が強度の精神病を患い、治療期間が長期になっているが、回復の見込みがなく、婚姻生活を続けていくのが難しいと判断された場合です。
これは医師による判断となります。

・3年以上の行方不明

配偶者から連絡がなく、生死もわからない状態で3年以上経過した場合です。
メールや電話などがあり、配偶者の生存がわかる場合は生死不明にあたりません。

・婚姻を継続しがたい重大な事由

今までのものには該当しないが、夫婦関係が破綻し、今後、修復ができないと判断されたときに認められるものです。
最も多いのが性格の不一致です。
その他、暴力、暴言、親族との不和、宗教の強要、重大犯罪による服役など、様々なものがあります。

「浮気の証拠の確保はどうしたらいいだろうか」
「離婚を希望しているが、この理由で認められるだろうか」
こういったお悩みがあれば、探偵・弁護士など、専門家へのご相談をおすすめします。